将来の夢を発表する
舐めてんのかお前ら。
俺を舐めたらいかんぜ。
あ、お前。今舐めたな。
あーあ。あーあだよ。
まぁええわ、そんなことより俺の将来の夢を発表する。
舐めてんじゃねぇ!そんな簡単に言うかボケェ!
それでは、将来の夢は〜こちらだぁ!
……将来が欲しい。俺に将来はない。
ただ、明日が、欲しい。
Seize the Day.
明日を掴め。
憧れや名誉はいらない。
華やかな夢も欲しくない。
ただ生きていたいんだ。
今の人生も温度はある。温かいものは温かいと感じ、冷たいものは冷たいと感じる。
でも、それだけ。
感動がない。それって死んでるの同じなのかな。
『今日はとっても苦しかったね。明日はもーっと苦しくなるよね。ねっ"ハム夫"』
そう、俺はハム夫。悲しきペット。
そう言えば僕の知り合いの夫婦もハムスターを飼っていた。そのハムスターも彼と彼女の日常、喧嘩、そして……色んなことを見てたに違いない。ある日彼は居なくなった。しばらくしたら彼は杖をついて帰ってきた。
あれから彼は変わったのだろうか。しかしそれを知るすべはもう俺にはない。
そのハムスターだけが、全てを知っている。